なぜかと申しますと、景気対策や住宅対策のために、公庫融資は無抽選を原則にしてきたわけですが、すでに平成6年度分の資金は平成5年度分の積み残しの貸出実行の遅れ分で一杯になっています。これからのものは、予算の都合でどんどん先伸ばしになり、従来は住宅の完成後、1〜2ヵ月で融資の実行が行なわれていたものが、6ヵ月先になってしまうということもありました。そのために、公庫でマンションを買ったり住宅を新築した人はどうするかといいますと、銀行の「つなぎ融資」というものを借りて、その間の金利を支払い、公庫融資の実行を待っていました。それが1〜2ヵ月から6ヵ月以上(後に3ヵ月になりましたが……)というように、大幅に伸びてしまっているのです。もちろん長い目で見れば、「つなぎ融資」の金利を少し長く支払ったところで、30年〜25年という長い間のことを考えますと、待ったとしても公庫融資を活用すべきです。ところが銀行も何とか住宅ローンを貸したいと考えていますから「そんなに長く実行が遅れるのなら、銀行ローンにしたらどうですか。だいたい、つなぎ融資だけでも50〜60万円になるよ」というようなおどかしが、マンション販売業者や不動産仲介業者から出てくることも十分に考えられることでしょう。そのような場合に公庫が優先だとばかりに信念を通せるかどうかが、これから住宅を求め、ローンを借りる時の大切な心構えになってきますので、その点は、失敗しないようにしたいものです
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